無人庵　山椒録

■ 曼珠沙華	2005年09月30日（金）
彼岸の中日ごろは、曼珠沙華が満開である。田圃の畦道や土手に群れて咲いている。ところが、最近街だけでなく、田舎にも少なくなったようだ。先日故郷に帰って実感した。田圃は埋め立てられ、土手は改修されて、自然が破壊された結果であると言う。 しかし、昔からの野山にも、曼珠沙華の姿が少ない。真っ赤な華は、人を寄せ付けない霊を宿しているようだ。季節になると元気な華は、やはり待ち遠しい。峠を越した華は、枯れ初めている。

■ 中人議員	2005年09月30日（金）
大人になり切れない中途半端の人間を中人と呼ぼう。未熟な大人も多い。だが、国民を代表する国会議員は、成熟した大人でなくては、困る。 　衆議院で大勝した自民党には、８０人を超える新人議員が当選した。期せずして大勝したためか、比例区では、名義貸しを疑われる当選議員がいた。２０歳代の若輩議員を中高年の素人議員も散見する。そんな中人議員が、記者会見で馬脚を表している。派閥の長さえも認める中人議員は、候補に選らん自民党に責任がある。こんな大勝では、次は危うい。

■ 離れ貧士	2005年09月21日（水）
衆議院造反議員は、自民党の群れを追われて、各地で苦戦した。夫々信念を持って、郵政民営化法案に反対した。だが、群れ離れされた途端に、腰砕けした議員が多い。選挙の結果は、造反議員の半数は落選の憂き目にあった。当選した議員も郵政民営化法案に賛成し始めて、復党を乞うている。信念を持って反対したとしたら、情けない限りである。かつての群れの勇士も形無しである。今は、離れ貧士に成り下がったと言うべきか。

■ 敵前逃亡	2005年09月21日（水）
衆議院選挙で大敗した民主党は、菅元党首を二票差で競り勝った若き前原議員を新党首に選んだ。しかし、挙党体制を掲げた新党首に、菅元党首も小沢前副代表も協力しなかった。小沢氏に至っては、所在不明の雲隠れをして、会見すら拒んだ。無責任な行動に批判噴出である。こんな勝手な振る舞いは、彼流の身勝手な姿勢ではあるが、敵前逃亡であり、これでは指導者足り得ない。今回限りで政治生命も絶たれよう。民主党の前途は暗い。

■ 必殺ネット	2005年09月16日（金）
小説やテレビの必殺仕置人シリーズは、ノンフィクションとして人気がある。インターネットの必殺仕置人が、現実に活躍する話は、許されない。そんな実話が報道されて、なんとも驚きだる。愛人が相手の妻の殺害を、必殺ネットの管理者に依頼し、金だけ取られ、依頼者が警察に訴えた。漫画のような、話に呆れる。 　自殺ネットで集団自殺や、自殺ネットを悪用しての殺人事件もあって、ネットも危ういものが多い。インターネットの氾濫は先ずは、利用者の自制が第一である。くわばら、くわばら！！！

■ 独演独勝	2005年09月16日（金）
衆議院選挙は、自民党大勝、民主党惨敗で決着した。首相の一人舞芝居、一人勝ちであった。独演を許し、独勝をされた民主党は様にならない。内部分裂し、かつての社会党崩壊の道を辿るような気配すらある。 　独演独勝の政権は、独裁の危険」を帯びる。それを阻止する政党があって正常な政治が為されよう。ここは、民主党の復活を待つ。頑張れ民主党！！！

■ 私利私欲	2005年09月09日（金）
衆議院総選挙を３日後に控え、選挙戦も最終段階に入った。政党も候補者も形振り構わず、激戦を強いられている。 　だが、政党も候補者も建前は、国家のため、候補地のためと唱える政策も本音は、私利私欲であって、なんとも空しいものだ。国家のためでなく、党益であり私益であってはならない。国家の指導的立場としての国会議員の資質を持った候補者選ぶ選挙も空しいだけでは、済まされない。

■ 偏向報道	2005年09月09日（金）
ハリケーンの被害は大惨事である。ジャズの発祥地であるルイジアナ州ニューオリンズ市の惨状は、甚大である。政府の救難対策の遅れが、惨事に拍車を掛けている。死者は一万人を超えると言われている。 　ところが、日本のマスコミは、惨状を詳細に報道していない。スマトラ沖大地震の津波報道は、その惨状を細部に亘り執拗に報道した。アメリカ政府に遠慮して報道を控えているとしたら、こんな偏向報道はない。近代戦争のハイテク技術をみて、今回の救済対応は、何と貧弱な対処であろうか。もっとアメリカの実情を報道すべきであるマスコミもまったく、堕落したものだ。

■ 風神雷神	2005年09月01日（木）
雨も雷も人に水の恵みを与えるが、反面大きな被害をもたらす時もある。台風や落雷は、自然の猛威となって人を襲う。アメリカでは、ハリケーンの甚大な被害を蒙った。自然の力は、計り知れない。落雷での死者が、今年は多い。思いもよらぬ場所の落雷は避けようがない。人は、昔から自然の猛威の前には、為す術もない無力な存在である。ひたすら、風神雷神として祈る以外になかった。現在も猛威に平伏し、祈ることだけか。

■ せせらぎ再生	2005年09月01日（木）
緑道のせせらぎ再生延長工事が、着工した。来年２月末の完成予定である。次の工区の設計も進んでいるようだ。来年度には、総て完成となる。下北川が、せせらぎとして再生することは、自然環境の再生となり、町造りの好例となる。無機質なアスファルト歩道がせせらぎに生まれ変る。 自然の一部でも再生されることは、素晴らしい。ゆとりある生活が何よりの送りものである。自然は、人を必要としないが、人は自然がなければ、生きられない。自然保護は、人の道である。